毎年冬の訪れと同時にインフルエンザが猛威を振る始めます。一度インフルエンザや風邪にかかると体調が悪くなりシンドイですよね。そこで、インフルエンザにかからない予防策としてお茶カテキンが有効なのは知っていましたか?なぜ、お茶カテキンがインフルの予防になるのか、詳しく解説しています。

インフルエンザと風邪の違いを知る

「喉が痛い」や「熱が出た」「鼻水が出る」のは風邪の症状だと言われていますよね。しかし、その症状は実はインフルエンザとしたら・・・。

風邪

インフルエンザと風邪の症状はとても似ていますが、インフルエンザは、肺炎や脳症を発症する危険性を持っている疾病です。そして一度インフルにかかってしまうと長期間会社や学校を休まなければいけません。「かかったかな?」と思ったら早めの対策を取れるよう風邪とインフルエンザの症状の違いを確認して行きましょう。

風邪の諸症状

急性の上気道の炎症からくるのが「風邪」の症状です。しかし、風邪を引き起こす菌やウイルスの種類が多くその病原菌によって出る症状は人それぞれ違います。

風邪の主な症状』
・ 鼻水
・ のどの痛み
・ 咳
・ 発熱
・ 頭痛
・ 消化器症状
など

インフルエンザの諸症状

風邪と違いインフルエンザはインフルエンザウイルスが起こす急性ウイルス性疾患で一人がかかるとあっという間に広がってしまう厄介な疾病です。

その為インフルエンザが発生したら必ず届出が必要で感染症法(第14条)に決められています。(病院が届け出をします)

『インフルエンザの主な症状』
・ 突如高熱が出る
・ 風邪よりも強い悪寒や倦怠感が出る
・ 呼吸器の症状(咳が出る、痰がからむ)
・ 下痢や腹痛
・ 食欲不振
・ 関節痛、筋肉痛

インフルエンザと風邪の症状

引用先:インフルエンザってそんなに怖いの?

『インフルエンザの進行例』
1:インフルエンザウイルスに感染
2.:約1~2日間の潜伏期間
3.:一気に38℃を超える高熱が出る。
4:高熱に続き関節痛や筋肉痛などの症状があらわれる。

インフルエンザ予防にお茶カテキンが有効

あくまでこの記事内容はインフルエンザ予防の為にお茶を飲む・お茶でうがいをしましょう、と言う予防策ですからね。インフルエンザにかかった場合、早めに病院へ行きゆっくり治療をする事が大前提です。

では、お茶カテキンはインフルエンザや風邪の予防策にどのように役にたつのか?を説明いたします。

インフルエンザウイルスにはトゲのようなものがあり、このトゲが刺さる為体内に居続けようとします。しかし、お茶カテキンにはインフルエンザのトゲをブロックできる作用があり、結果的に「予防」に繋がると言われています。

まずはインフルエンザ予防には私たちが本来持っている免疫力が必要です。しかし、過度の職場のストレス、スマホの使いすぎからの寝不足や偏った栄養不足などで免疫力が低下している状況ではいくらお茶カテキンが有効でも予防効果は期待できません。

なので、お茶も飲み、お茶でうがいもしますが、バランスの良い食事、適度な運動などしストレスを貯めない、しっかり睡眠が重要ですからね。

インフルエンザの感染経路

インフルエンザがどのようにして人から人へ移っていくのか? その経路がわかれば、インフルエンザ予防にお茶でうがいが効果があるのが理解できると思います。

『インフルエンザの感染経路』

インフルエンザはインフルエンザウイルスが起こす感染症で、感染経路は2パターンになります。

1:くしゃみにより飛沫(ひまつ)感染

インフルエンザにかかっている人のくしゃみでウイルスが約10万個飛散すると言われています。また、1回の咳では約5万個のウイルスが飛散すると言われています。

周囲に居る人がくしゃみや咳で出たウイルスを吸い込むことで体内にウイルスが入り感染します。

例えば、インフルエンザが原因で学級閉鎖が起こるのは、1人が吐き出したウイルスが他の子供に移るので感染を拡がらせない為に閉鎖になるのです。
同じように会社も密閉された空間で、1人がインフルエンザにかかれば感染する可能性があるのですね。

2:手や足から移る接触感染

インフルエンザに感染した人がくしゃみを出さないようにと口を手のひらで塞ぐ。しかしくしゃみ(ウイルス)が手の平に付着してしまいます。
そして、ウイルスが付着した手でドアの取っ手や手すり、つり革に触れるとその部分がウイルスまみれになっていきます。これが「接触感染」です。

そしてウイルスが付着したドアの取っ手や手すり、つり革を健康な人が触り知らず知らずの内に口や鼻を触っていたら・・・。

『インフルエンザにかかった場合、学校や会社を休んで感染を抑える』

学校でインフルエンザにかかった場合「インフルエンザ発症後5日を経過し、かつ解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」休学しなければならない、ということが『学校保健安全法』で決められています

会社勤めの場合は『休む』と決まった法律はありませんが、他の人に感染し業務に支障をきたす前に学生と同じよう「インフルエンザ発症後5日を経過し、かつ解熱した後2日を経過するまで」休職した方が良いです

なお、インフルエンザにかかった場合、あなた自身の体調を考える事と感染を防ぐ為にも38度を超える熱が1日以上続く場合は必ず病院へ行き診察を受けましょう。

インフルエンザの予防策

インフルエンザの感染経路を確認したところで予防策は何をしたらいいのか?
その1:うがい
外出し帰宅したらカテキンが多く含んでいる「煎茶」や「番茶」でうがいをする。

うがいの効果
冬場に全国で18~65歳の合計約380名のボランティアを、「水でうがい」「何もしない」で分けた2カ月間の追跡調査した
うがいは15秒を2度行い、1日3回以上実施
その結果、「水うがい群」は対照の「何もしない群」に比べてかぜの発症が40%減り、うがいのかぜ予防効果が実証された
参考文献:うがいによる風邪の予防効果.Medical Practice, 23(8):1460-1461, 2006.

その2:手洗い
外出先から帰宅したら必ず手洗いをする。

WHO(世界保健機構)では下記のように推奨しています。
・ 手袋を外した後
・ 患者との接触の前後
・ 血液や体液に触れた後
・ トイレを使用した後
・ クシャミや鼻をぬぐった後
・ 調理や食事の前

「手洗いの方法」
step1:石けんで泡立てながら、15秒から20秒洗う
step2:洗ったあとに手をしっかり乾かすことが重要
step3:消毒用アルコールは有効的

その3:マスクをする
インフルエンザにかかっていると知らず「くしゃみ」「咳」をする人からの感染を防ぐができる。また、マスクをする事でのどの乾燥を抑える効果もあります。

ただ、マスクの種類にもよりますがウイルスはマスクの目より小さいので吸引してしまう可能性もあります。しかし、どこに触れたかわからない手で口や鼻を触る頻度が少なくなります。

インフルエンザは発症の1日前から感染性があるので、流行時期には感染を防ぐ意味でマスクは必要です。

ま と め

最近では、カテキンに着目した特定保健用食品(トクホ)が発売されています。そしてお茶カテキンが持つ健康維持に多くの人が関心を示しています。

しかし、お茶はあくまでも食品ですので、毎日小まめに摂取する事で効果がでます。
そして一番大切なことはバランスの良い食事・ストレスを溜めない、良質な睡眠が健康維持に必要だと思うのです。

もし、体調が悪く「風邪」か「インフルエンザ」なのか分からない時は必ず病院を受診してくださいね。周りに移さない為にも合併症を起こす危険性もあるので早めが肝心です。

参考出典先
茶によるインフルエンザ感染性の阻止
国立感染症研究所 感染症疫学センター
厚生労働省:感染症情報