萩焼は「萩の七化け」と呼ばれ使い込めば使い込む程あなたオリジナルの器になるとても不思議な焼き物です。急須や湯呑み、日常使いの茶碗も多く女性に大変人気です。ここでは萩焼の特徴や萩焼まつり情報を詳しくお届けしています。

萩焼の特徴

山口県萩市一帯で焼かれる陶器である萩焼は、古くから「一楽二萩三唐津」と謳われ、茶人好みの器が多く今でも根強いファンがいます。
萩焼の特徴は焼き締まりが少くその為独特の風合いがあり根強い人気がある焼き物です。

化粧掛け

化粧掛けは萩焼を形成し生乾きの時に使われ仕上がりをより美しくする為に行われる技法です。化粧掛け自体は多くの技法がありそれぞれ独特の風合いがあるのが特徴です。

萩焼湯呑み

七化け

萩焼は使い込む程独特の風合いが現れます。それを「萩の七化け」と呼ばれています。
萩の陶土は、きめが粗く焼き締まりが少ないので浸透性・保水性・保温性は高いです。その反面(メリット?)として土と釉薬(うわぐすり)の収縮率が違う事で表面の細かなヒビ(=貫入)が発生します。

貫入は食器の傷とは違い、萩焼の大きな魅力でもある『浮き出る模様』となって現れます。

「萩の七化け」はすなわち、使い込む事で貫入から染み出たお茶やコーヒーなどが原因で、世界に1つだけの独特の味わいをあなただけに見せてくれます。

萩焼貫入

萩焼を初めて使う時の注意点

初めて萩焼を購入した人の多くは、「水が漏れる!」と不良品と驚くはずです。それものそのはず、これこそが萩焼の最大の特徴です。

萩焼の特徴でも書いた通り、萩の土は目が粗い為、土の隙間(貫入)が多くその間から水分が滲んで来ます。だからこそ購入後すぐある儀式をしなくてはいけません。

窯元によっては陶土や釉薬の種類を変えたり、焼き方を変えるところもあります。萩焼を購入する時、その点を聞いて購入するのも良いかも知れませんよ。

萩焼の最初の儀式とは?
萩焼の特徴でもある漏れる器をどうやって使うのか?

湯呑みでしたら、繰り返しお茶を淹れる事で土の目に茶渋が蓋となり漏れが収まってきます。これが「萩の七化け」と呼ばれる現象です。ですが、やっぱり湯呑みから水が滴り落ちるのは嫌なものです。そこで萩焼を初めて使う時行う「儀式」をご紹介します!

簡単に家庭でできる漏れ止め
この方法でしたら、安全に萩焼の風合いも損ないません。

step1:おもゆやカタクリを準備する。
「おもゆの場合」
おかゆを作るように、お米かご飯に水を多く入れ煮る。
この時、糊状にする事がポイントです。

「カタクリの場合」
片栗粉を水で溶き、とろみを付ける。

step2:用意した器に入れる
おもゆやカタクリを器が入る程度のボールなどを準備する。

step3:1日程浸透させる
購入した湯呑みなどの器を1日程浸す。この時器の中にも液体が入るようにしてください。

step4:水洗いする
軽く水洗いする。

step5:乾燥させる
風通しの良い場所でよく乾燥させる。

もし、1度で漏れが止まらない場合、何度か繰り返し行ってください。

萩焼まつり2020の情報

萩焼まつり(はぎやきまつり)は2020年5月1日〜5日の5日間開催されます。毎年、50店程の萩焼窯元や販売店が出店し多くの来場者で賑わいます。

「萩焼まつり会場内イベント」
・ 萩焼即売会
・ テーブルコーディネート展
・ 萩特産品販売
・ 萩焼ろくろ体験
・ スクラッチ抽選
詳しくは萩焼まつり公式HPをご覧ください

萩焼まつり2020

萩焼まつり開催日時:
2020年5月1日(金)~5日(火・祝) am9:00~pm5:30
萩焼まつり開催会場:
萩市民体育館
住所:萩市椿3395-1
入場料:無料
駐車場:
会場周辺及び萩明倫センター駐車場

萩焼のかわいいおすすめ製品

萩焼のおすすめは「七化け」が醍醐味である茶碗や湯呑みです。最近では可愛いペア・マグカップやコーヒーカップもパステルカラーでおすすめです。

萩焼ペアマグカップ

コーヒーカップがとても美しく輝いています。これは釉薬を掛けた上に、ガラス釉を2度掛けしているからこれほど美しくなります。

萩焼コーヒーカップ

画像引用先:こちらから購入できます。

もう1つ萩焼の特徴的な部分が「高台」と呼ばれる部分です、

コーヒーカップなどの器で足が付いているようなのが高台でその一部を切り取ったものが「切り高台」や「割り高台」と呼びます。

萩焼コーヒーカップ

色味や高台がある事の風合いが私は好きです。

画像は「萩焼窯元 泉流山」オンラインショップで購入する事ができます。

ま と め

萩焼の素朴なグラデーション、そして貫入により使い込むほどに出る味わいは私は好きです。陶芸にあまり興味はなくても急須や湯呑み、コーヒーカップなど日常的に使用する器は心和む一品を持ちたいと思っています。

是非、これを機に触れてみて頂きたいと思います。