萬古焼は土鍋と急須がとても有名です。IHクッキングヒーター対応土鍋もあり割れにくく耐熱性に優れている萬古焼の特徴や四日市ばんこまつり情報をお届けします。

萬古焼とは、読み方から

萬古焼(ばんこやき・万古焼とも書きます)は三重県四日市市の代表的な地場産業で経済産業省伝統工芸品に指定されています。

萬古焼土鍋

特に萬古焼の「土鍋」が有名で、国内シェア7、8割を占めています。土鍋は土から作られています。(その名の通り)古い土鍋はIHには対応していないので使えません( ;  ; )なので、土鍋はIHクッキングヒーターでは使えません。でも萬古焼土鍋は使う事ができます。

萬古焼の特徴

萬古焼は磁器でもなく陶器でもなく、分類的には半磁器(炻器)になり硬く耐水性に優れています。それに釉薬(ゆうやく)を使わずに焼くので素材の色がそのまま製品になるのが特徴です。

また、萬古焼をその色味が紫色(もといあずき色)をしている事から別名紫泥焼(しでいやき)とも呼ばれます。特に萬古焼の急須は使い込んで行けば行くほどお茶のうまみと渋みのバランスが変わるのも楽しみの1つで、萬古焼の急須で淹れたお茶は渋みが少ないとも言われています。

萬古焼はやっぱり土鍋でしょう!

萬古焼と言えばやはり耐熱性に優れている土鍋がオススメで、今はしっかりと色を付けられているものも多く黒色や白色、シンプルかつスタイリッシュなデザインも取り揃えられております。

『土鍋を使い始める前の注意点』

土鍋の原料は読んで字の如く「土」から作られています。その為目には見えない程の小さい穴が無数にあります。
新品を購入し何もしないで料理で使うとその穴からじわりじわりと水分が滲み出て来る事があります。そこで使用前には必ず『目止め』と言われる儀式は必要になります。

「目止めのやり方」

土鍋自体に釉薬は塗ってありますが、目止めはやっておくのが無難です。目止めのやり方はとても簡単です。お米や小麦粉を使用します。

「おかゆを炊く方法」

step1:新品の土鍋を軽く水洗いします。
step2:よく吹いて自然乾燥させます。
濡れたまま加熱すると割れの原因になります。
step3:土鍋にお水を8分目程いれます。
step4:残りご飯を土鍋に入れます。(軽くほぐします)
step5:弱火でゆっくり炊きます。
step6:炊き上がったら火を止め1時間程寝かせます。
step7:土鍋が十分に冷えたらおかゆを取り出します。
step8:土鍋を水洗いします。

「小麦粉を使う方法」

step1:新品の土鍋を軽く水洗いします。
step2:よく吹いて自然乾燥させます。
濡れたまま加熱すると割れの原因になります。
step3:土鍋にお水を8分目程いれます。
step4:小麦粉を大さじ2杯程入れます。
step5:弱火で沸騰するまで待つ。
step6:10〜20分間沸騰させたら火を止めます。
step7:土鍋が十分に冷えるまで待ちます。
step8:中身を捨て土鍋を水洗いします。

「火にかける時の注意点」

土鍋は急激な温度変化で割れてしまう事があります。目止めを行う時水を入れますが、土鍋の底裏から水が漏れていないか確認してください。
そして土鍋を使う時の火力は必ず「弱火」が鉄則です。
出来上がったおかゆは食しても良いですし、抵抗ある人はそのまま捨ててもらって結構です。

「土鍋の洗い方」

土鍋は急激な温度変化で割れてしまうことがあります。なので、料理で使用した熱いまま洗うのはNGですよ。しっかり冷まして土鍋が冷えたのを確認してから洗いましょう。

特に焦げ付きがある場合タワシで「ゴシゴシ」と洗うのはNGですよ。
汚れや焦げ付きは酷い時、お湯を張ってしばらく時間をおいてから重曹を入れて洗います。

この時一旦重曹を煮立たせるのがポイントです。

土鍋が冷えたのを確認したら洗剤を付けて軽く洗えばOKです。

「土鍋の使用上の注意点」

Point1:濡れたまま火にかけない
Point2:熱くなっている土鍋に水を入れない、急激に冷やさない
Point3:洗った後は、底を上にして土鍋内に水分が残らないようにする
Point4:残った料理を何時迄も入れておかない。(匂いが残る元に)
Point5:使用前には必ず説明書を読む

ステンレス製鍋に比べると色々と面倒ですが、土鍋独特の趣は「鍋してる!」って実感がありますし、体の芯から暖まります。それにいくつかの注意点に気をつけて頂ければ長い期間使う事ができます。

萬古焼急須もおすすめ

萬古焼のもう1つのオススメは急須です。萬古焼の特徴は陶器と磁器の間の性質を持つ炻器でこの性質がお茶を美味しくする所以だと言われています。

万古焼急須

萬古焼急須の茶こしの形状は深蒸し茶に合ったもので茶葉が詰まりにくく、茶の湯と一緒に流れ出さない工夫がされています。
それに紫泥で作られた急須は釉薬をかけない為、使えば使う程光沢が出て鑑賞としても良い味を醸し出してくれるのです。

そこで伊勢地方の名産生産量全国3位の「伊勢茶」との相性も良いとも言われていますので、伊勢茶を萬古焼急須で淹れるのがおすすめです。

萬古焼が買えるお店の紹介

萬古焼を直販しているお店が三重県にあります。こちらは焼き物の町ならではの品揃えがあり窯元から直接取り寄せを行っていますので、リーズナブルです。直販ならではの品・お値段で萬古焼をお楽しみ頂けるかと思います。

ばんこの里会館うつわ亭
ばんこの里会館うつわ亭

所在地:
〒510-0035
四日市市陶栄町4番8号
AM9:00~PM5:00(月曜休館)
TEL:059-330-2020
アクセス:
・ 近鉄名古屋線川原町駅下車から徒歩5分
・ 東名阪四日市東インターより約15分
・ 東名阪四日市インターより約25分
・ 湯の山温泉より約35分
・ 長島温泉より約35分
ばんこの里会館うつわ亭公式HP

陶芸教室の案内

ばんこの里会館では陶芸・餌付け体験をも行っております。実際に触れてあなたオリジナルの焼き物を作り上げたいという方にオススメです。他にも定期陶芸教室等も行っているようなので、通うことさえ出来るのであれば、一度の記念に限らずこれを趣味として迎えることも可能になることでしょう。

四日市ばんこまつり2020

『四日市ばんこまつり』

萬古焼の土鍋や急須、花器などがリーズナブルに買えるお祭り

「四日市ばんこまつり』がゴールデンウイーク期間5月第2土曜日、日曜日の2日間三重県四日市市陶栄町で行われます。土鍋はもちろん急須、食器の他こだわりの逸品も出品されているのできっとあなたが欲しい焼き物が見つかると思いますよ!

四日市ばんこまつり
2019年 第59回開催チラシ

萬古神社周辺に多くのお店が出て大変賑わいます。ゴールデンウイーク期間中の開催ですので、来場者も多く目当ての焼き物は完売が予想されます。

ま と め

萬古焼は釉薬をかけない土本来の趣がある焼き物産地として有名です。特に紫泥焼は使い込むほど色艶が出て鑑賞するのも楽しみな焼き物です。

三重県は萬古焼の他に「伊勢神宮」も観光名所になっていますので、季節の良い時期の観光は良いかと思います。