お茶は健康維持に欠かせ無い様々な栄養成分が含まれています。お茶の成分で特に注目すべき点は「生体調整機能」を持つ成分が豊富に含まれています。では、お茶の健康維持効果や効能にはどのような種類があるか見ていきましょう。

お茶が健康維持に効果がある所以とは

お茶はその昔は薬だった?

紀元前1世紀の漢の医学書『神農本草経』にこのように記されています。
『茶味苦,飲之使人益思,少臥,軽身,明目』
日本では鎌倉時代に栄西により『喫茶養生記』が書かれその中にこのように記載されています。

・身体衰弱,意志消沈のときは,心臓が悪くなったと見て,頻繁に茶を喫すれば,気力が強く盛んになる
・茶を飲めば,人を愉快な気持ちにさせ,酒の酔いを醒まし,睡気を起こしめない
・茶を服用すれば,小便の通じが良く,喉の渇きをとりさり,消化不良をなくす.
・茶を喫すると身を軽くし,脚気によい.
・茶は精神を整え,内臓を和らげ,身体の疲労をやすらかに除く.
・酒を飲んで喉が乾いたときは,ただ茶を喫す
(引用元)昭和大学薬学雑誌『茶ポリフェノールの多機能生理作用』 

お茶の成分がこのように作用することから天然のサプリメントと言われます。そして生体調整機能が優れた食品を保険機能食品と呼ばれています。
(注)茶葉製品の一部は特保になってる製品もあります

お茶の効果が期待できる機能

お茶には「生体調整機能」を持つ成分が豊富に含まれこの生体調整機能を3次機能と言われています。そして食品には3つの機能が備わりそれらは人間が生きて行く上でとても大切な機能です。

1次機能

栄養機能、生きる上でとても大切なもの、欠かせ無いないもの
カロリー、タンパク質、脂肋、糖質、ビタミン等必要な栄養素を補給して生命を維持する機能

2次機能

嗜好・食感機能、色や味、香りや歯ごたえ、舌触りなど見た目や食感などの機能

3次機能

健康性機能・生体調節機能
生体防御、体調リズムの調節、老化制御、疾患の防止、疾病の回復調節など生体を調節する機能

お茶の生体調節機能は、生活習慣病などの病気の予防が期待でき、またお茶が持つ3次機能をきちんと証明し、厚生労働省が認可した食品には『特定保健食品』の認可が与えられています。

お茶の主な健康維持効果一覧

茶ポリフェノールには,下記のような生理作用が知られています。
・ がん抑制効果
・ アレルギー緩和効果
抗炎症。抗アレルギー作用
・ 生活習慣病予防効果
動脈硬化予防効果
糖尿病予防効果
・ 骨粗鬆症予防効果
・ 抗菌、抗ウィルス効果
・ 老化抑制効果
・ 肝機能保護効果
・ その他
脳・自立神経系調整作用
痴呆障害予防作用

お茶成分一覧(煎茶)

『水溶性成分』

・ カテキン類
・ カフェイン
・ テアニン
・ フラボノール類
・ 複合多糖類
・ ビタミンC(アスコルピン酸)
・ γーアミノ酪酸(GABA)
・ サボニン
・ ビタミンB2
・ 食物繊維
・ ミネラル類

『水不溶性成分』

・ 食物繊維
・ たんぱく質
・ 脂質
・ クロロフィル
・ ビタミンE
・ コエンザイムQ10
・ βーカロテン
・ ミネラル類
・ 香気成分

ま と め

お茶は体に良いと言う話は良く聞きますが、調べれば調べるほど健康維持に効果が期待できる論文が多くあります。しかし、お茶に含まれる成分が全て飲むことができるか?と言えば大雑把には20〜30%ほどしか溶け出さ無いと言われています。全ての成分を補給するならお茶の葉を食べてしまえば良いのでしょう、が、それでは非現実的ですので、不足する栄養素は食品から摂るのが良いでしょう。