お茶の種類で煎茶はとても親しみやすく多くの人に飲まれているお茶です。その煎茶の味や色の特徴、浮かんでいるホコリ?のようなものの正体をわかりやすく解説しています。

煎茶の基本的な特徴

煎茶の色

煎茶の色は「ツヤのある濃い緑色」が特徴的です。また、煎茶は生産量の約7割を占め多くの人に飲まれている日本茶(緑茶)で一般的にこの煎茶を「普通煎茶」と呼んでいます。日本茶(緑茶)の中で煎茶には、蒸す時間によって2種類に分けられます。

その1:普通煎茶

普通煎茶は広く「普段使うお茶」と言う意味ではなく、摘み取った生葉を約30 〜40秒間ほど蒸す事で爽やかな香りと旨味・渋みが調和したノド越しが良いお茶です。

その2:深蒸し煎茶

深蒸し煎茶は普通煎茶の蒸す時間を2〜3倍程長くする事で渋みが抑えられ甘みは増します。しかし、新鮮な爽快感や香りは普通煎茶に比べると弱くなり長く蒸す事で葉が細かくなり粉が多くなります。お茶の色は普通煎茶に比べ濃い緑色になります。

煎茶の味の特徴

煎茶は渋みと旨味のバランスが良く、さっぱりした後味が特徴です。飲みやすさから家庭でも広く飲まれています、また、4月下旬から5月上旬にかけて摘採される茶葉が一番茶といいます。

夏も近づく八十八夜の意味』

新茶の季節

茶摘み歌で知られる『八十八夜』とは、立春から数え八十八日目にあたる日に茶摘みをする事を差します。この時摘まれたお茶はアミノ酸を多く含み豊富なうまさとさっぱりとした苦味のバランスが良いです。

一番茶が好まれるのには「新茶を飲むと病気にならない」とか「八十八夜に摘まれたお茶を飲むと長生きできる」と言われ不老長寿の意味があります。

この時期にした手に入らないのが上級煎茶と呼ばれ、一番茶(新茶)を原料にしています。一番茶を摘んだ後、二番目に摘み取られる二番茶はアミノ酸類が少なくなりカテキン類が多くなり旨味よりも苦味・渋みが多くなり下級品となります。

煎茶に浮かんでるホコリはなあに?

煎茶を淹れた時湯呑みに浮いているホコリのような、垢のようなものの正体は『毛茸(もうじ)』と呼ばれるもので、その茶葉は一番茶と呼ばれ上級煎茶の証です。

毛茸(もうじ)は茶葉を守るウブ毛で成長すると無くなっていきます。しかし、初めて見た人はほこりと勘違いするのも無理はありません。とっても似ていますものね!

煎茶の味を決める成分

煎茶は渋みと旨味のバランスが良く、さっぱりとした後味から多くの人に飲まれているお茶です。また、一番茶が豊富なアミノ酸類を含んでいるので旨味が増します。しかし、二番茶になるとアミノ酸類が少なくなり逆にカテキン類が多くなるので、苦味・渋みが際だっていきます。

煎茶の主な成分

タンニン:13.44%
カフェイン:2.64%
アミノ酸類:2.94%
総繊維:17.89%

煎茶を美味しく淹れる4つのポイント

煎茶を美味しく淹れる4つのポイント

その1:茶葉の量・・6〜8g
その2:お湯の適温・60〜75度
その3:お湯の量・・120〜170ml
その4:摘出時間・・・30〜60秒
(3人分として)

一番茶などの高級茶は、一般的に茶葉を多めにしお湯を少なくし濃いめに淹れます。二番茶など日常的に呑まれるお茶の場合、茶葉は多めに、そしてお湯も多めにしさっと淹れます。

煎茶を美味しく飲む保管方法

煎茶を直接袋から取り出していませんか?

飲む度に袋を開けるとお茶が空気に触れて酸化してしまい風味が悪くなっていきます。煎茶を美味しく飲むには一旦封を開けたら早めに飲みきるようにしましょう。また美味しさを保つ為には必要な量を「茶ずつ」などの茶具を使用しましょう。

茶筒を選ぶ目安として1ヶ月程度で飲みきる量が入る物がいいでしょう。茶筒に入らない茶葉は密閉保存し出来れば乾燥剤を入れ湿気の少ない場所などに保管します。

緑茶と言えば煎茶の意味だと思っている人もいますが、お茶全般の事を緑茶と呼びます。

ま と め

普段からお茶飲みの私としては「煎茶」は帰宅後のリラックスタイムに良く飲んでいる緑茶です。食事にも合いますし、お菓子(特に和菓子)との相性も抜群です!日本には色々な産地があり今ではネット通販も利用すればどんな産地の煎茶も手に入れる事が出来るので気軽にお茶してみてくださいね。