美濃焼は急須や皿、マグカップなど日常生活で使われる磁器産地で日本一の食器生産量を誇っています。美濃焼の特徴や日本三大陶器まつりの1つでもある土岐美濃焼まつりの紹介、一度は訪れて欲しい美濃焼ミュージアムなどの情報満載でお届けします。

美濃焼の特徴なき特徴とは

美濃焼とは、岐阜県東農地方で作られている陶磁器を総称してそう呼ばれています。特に生産が盛んな多治見・土岐市・瑞浪市で作られる陶磁器は国内で半分以上のシェアを占めています。

美濃焼急須

他の焼き物産地は「これぞ◯○焼!」と独自のスタイルを持っていて急須1つとっても見ただけで産地がどこか分かります。
しかし、美濃焼は「自由な発想」が特徴的で作家さん独自の焼き物が見られるのが美濃焼の魅力とも言えるでしょう!

美濃焼ティーポット

2枚の写真を比べて見ても作家さんの個性が現れています。つまり、美濃焼は、多彩な作品こそ“特徴が無いことが特徴”という独特なスタイルを持った陶芸だからこそその魅力を伝えられると感じます。

美濃焼を一挙公開ミュージアム散歩

多治見市を訪れたら是非『美濃焼ミュージアム』に足を運んで頂きたいと思います。美濃焼ミュージアムでは約1300年間に及ぶ美濃焼歴史の紹介、有名陶芸家の作品を一挙に見る事ができます。

『美濃焼ミュージアム』

美濃焼ミュージアム

住所:〒507-0801 岐阜県多治見市東町1-9-27
連絡先:0572-23-1191
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始(12/28~1/3)
アクセス:JR多治見駅より約10分
美濃焼ミュージアムアクセス

詳しくは美濃焼ミュージアムHP

美濃焼の一種の志野焼とは

志野焼(しのやき)とは、美濃焼の一種で鉄分の少ない白土を使用した上に、厚みのある白釉(はくゆう)をかけて作り上げた焼き物で、志野焼作品は素朴な雰囲気が売りとされています。

中でも釉のかかりが少ない部分には薄らと赤みが生じるのですが、その焼き物の色は“緋色の火色”とも呼ばれ、白色に混じる火色の付いたコーヒーカップ等は安らぎのひと時をより良い物にしてくれる事でしょう。

岐阜県重要無形文化財:林正太郎氏

わが国のやきもの史上最も華麗な桃山陶器の中で、今なお人々を魅了して止まない志野に魅せられ、その再現に研鑽を重ねられた。氏は美濃焼の伝統的な原材料と技法を研究し、現代の原材料や燃料に工夫と改良を重ね、氏の作り出す志野は、力強い造形に長石釉の柔らかな膚合いと変化に富んだ火色をもち、単に桃山の志野の再現に留ることなく、常に創造性溢れる精神をもって、美濃現代陶芸を追及しておられる。
引用先:土岐市役所

『志野焼:林正太郎作:茶碗』

志野焼茶碗

美濃焼祭り2020年(予定)

日本三大陶器まつりのひとつとして挙げられる土岐美濃焼まつりは例年ゴールデンウイーク期間、5月3日~5日の3日間開催されます。

『土岐美濃焼まつり』

美濃焼の他にも志野焼・織部焼が勢揃い!
大テント通りをメインに約1km以上に渡り300店を超える出展者のテントが所狭しと出されます。このテントではありとあらゆる陶磁器が揃います。

土岐美濃焼まつり会場マップ

(写真は2019年土岐美濃焼まつりパンフレット)
土岐美濃焼まつりでは様々なイベントが用意されています。
例えば、2019年だと・・・。

・ Instagramフォトコンテスト
・ 陶器テント大廉売市(商社・窯元が約90店出店)
・ 織部ヒルズショップ・卸商社倉庫開放蔵出し市(約30社)
・ 作陶家・クラフト工芸家テント市(全国から160テント出店)
・ グルメ・縁日コーナー(B級グルメから定番屋台メニューまで大集合)
・ 陶器供養(不要陶器をお持ち下さい)
・ ロクロ作陶体験・絵付け体験コーナー(有料)
・ お買いものスタンプラリー(3か所でお買い物してガラガラ抽選会に参加)
・ 美濃陶磁歴史館館外展示
・ 大道芸人パフォーマンス
・ はちみつ搾り実演販売
・  新陶・古陶販売

2020年土岐美濃焼まつり詳細は織部ヒルズHPをご覧ください

織部ヒルズとは

土岐市の北部の土岐美濃焼卸商業団地を一般のお客様向けに解放したのが織部ヒルズです。

織部ヒルズ内には志野焼・織部焼の他、和食器を中心とした美濃蔵、雑貨カフェや天然はちみつ・手作りパンのお店などが集まっています。織部ヒルズでは陶芸体験も行っていますので詳しくはHPをご覧ください。

織部ヒルズ 総合案内所
所在地:〒509-5171・岐阜県土岐市泉北山町3丁目1
営業日:他織部ヒルズ内のお店各々で営業時間に違い有り
TEL:0572-55-1357

ま と め

特徴が無いと言われるが故に寧ろ特徴の広い美濃焼は、触れて歴史を知ることも出来れば新たな出会いを感じられるものでもあり、老若男女どの世代からも親しみ易い陶磁器だとも言えるでしょう。ぜひ多くの方にお楽しみいただければと思います。