大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)の湯飲みは持つ手が熱くならない二重焼きが特徴の1つでその作りはとても個性的で有名な焼き物産地です。大切な人、お世話になった人への贈り物としても良いかもしれません。

焼き物の産地大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)の3つの特徴

『大堀相馬焼の3つの特徴』

江戸時代初期(1690年)が作り始めと言われる大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)は、福島県浜通り北部の浪江町大堀付近で焼かれてきた陶器の総称です。また、1978年には経済産業省より伝統的工芸品として指定されています。

大堀相馬焼夫婦湯飲み

特徴その1:走り駒の絵

大堀相馬焼には目立って旧相馬藩の「御神馬」が描かれています。
熟練された筆遣いで手書きされたその絵は颯爽と走る躍動感のある馬が左を向いて描かれていることから「左馬」とも呼ばれ、「右に出るものがない」という意味が込められ縁起が良いと親しまれています。

特徴その2:青ひび

焼き物を傷付けた際に出来るひび割れとは違い、いわゆる「貫入(かんにゅう)」と呼ばれる独特の作り方は、表面を覆う釉薬(ゆうやく)と素地の収縮率の差により窯から出すときに起こります。

これは同じ模様が二つと無い物で、そのひびが入る際の音色は ”うつくしまの音30景”にも選ばれています。

特徴その3:二重焼き

大堀相馬焼二重焼き
二重焼きとは、焼き物の構造が二重になる物を示し、断面を覗うと空間を挟んだ二つの層で出来ています。これは入れたお湯が冷めにくく、また熱いお湯が手のひらに伝わり難いが故に持ち易い創意工夫がされているのです。

このような大堀相馬焼の中でもオススメと言える製品と言えばやはり湯呑ではないでしょうか。今時は取っ手のある湯呑等というものも存在しますが、焼き物に直に触れるものだからこそ「二重焼き」の良さが活きる湯呑は使い心地も良いものです。

大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)が買えるお店

大堀相馬焼の専門店となる「松永窯」が福島県にはございますが、こちらは茶器に限らず様々なインテリア商品等もあり、インターネットで販売も行っているので、ぜひ一度ご覧ください。

本店所在地
福島県西白河郡西郷村小田倉字小田倉原1-31

営業日
月・火・金・土・日: 10:00-17:00
水・木:お休み

アクセス
白河ICから白河方面出口より出て、信号を左に5分
JR「新白河駅」西口よりタクシーで5分

相馬焼松永窯ホームページはこちらから

相馬焼松永窯

大堀相馬焼(おおぼりそうまやき)陶芸体験が出来る場所

福島県郡山市等では、大堀相馬焼の陶芸体験も実施されています。事前予約が必要ですが、興味がありましたらあなたオリジナル作品を作ってみるのも良いかもしれませんよ。

また、春には大堀相馬焼の新作展イベントも開催されていますので、急須や湯飲み以外に興味があるのでしたら一度足を運んでみても良いでしょう。

陶芸体験お問い合わせ先
福島県桑折町役場
福島県郡山市役所「陶芸体験」

ま と め

大堀相馬焼を作っている窯元がある大堀地区は、2011年3月11日で震災に遭い未だ帰還困難区域に設定されています。
一部の窯元は窯の再建をしていますが、全ての窯元が復活するのはまだのようです。

また、福島県相馬市では毎年7月最終週の土曜日から、「相馬野馬追(そうまのまおい)」が開催されています。
相馬焼と合わた相馬野馬追同時観光も季節的に良いかと思います